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キリムについて
 キリムはトルコやイランをはじめ、アジアの西部・中央部やアフリカの北部などで織られているハンドメイドの平織りの毛織物。主に敷物としてインテリアに使われています。
 古くはアジア一帯に暮らす遊牧民たちが、彼らの財産である羊の毛を刈って羊毛糸を作り、主に家族の女性が手織りをしてキリムを作っていました。移動しながら遊牧生活をする住居の中に敷いて冬の寒さをしのぎ、壁材のように使って断熱効果を高めるなどもした生活必需品。材料となる羊毛の糸は、周辺で採れる草木で染め、長い時間をかけて仕上げる、大切な財産となっていました。
 現在トルコなど西アジアで織られている伝統的なキリムも、小学生ほどの女の子が小さなキリムを織る事から始め、熟練の技を習得しながら大きなラグを手織りしています。キリムのエスニックな柄は何気ない幾何学模様に見えますが、繁栄や豊穣、魔除け、幸せな結婚生活など、意味のある形が多く、織り手の思いが込められています。
 何年も使い込んでしなやかな風合いになり、味が出た物はオールドキリムとして、主に欧米のコレクターの間で人気があります。数年使ったキリムが新品時と変わらない値段で引き取られる事も珍しくありません。また、使い込まれたキリムを修復するのも大切な仕事。織り方や模様の意味を熟知した人が、丹念に修復します。上手に修復した物はアンティークキリムとして長く価値を保ちますが、上手ではない人が修復した物は、使う色糸の選び方や技術などで見劣りがするなど、価値が下がってしまう事もあります。メンテナンスの技術も重要です。

 伝統的な製法を守って作られるキリムは、織リ上がった後に表面を焼いて毛糸の毛羽立ちを落としています。そのためサラっとした感触。ラグとしてはもちろん、ソファの背に掛けたり、小さめの物はタペストリーにしたり、現代の生活にもマッチしたインテリアアイテムになっています。

 キリムのお手入れ方法は?

 普段のお手入れは、丁寧に掃除機でホコリを取るか、屋外に持って行き、やわらかなブラシでゴミを落とします。また、こまめに陰干しをして湿気を飛ばすのも、快適に使うための大切なポイント。汚れがひどくなった時は、自宅での水洗いも可能です。お風呂場の浴槽に水をたっぷり溜め、ウールの衣類用の洗剤を入れて泳がすようにやさしく手洗い。そしてすすぎをして軽く脱水します。お湯で洗ったり揉み洗いをすると縮んだり歪んだりしてしまうので避けてください。また、破損の恐れがあるので洗濯機で洗うのはNGです。クリーニング店に依頼する時は、手織りのウールラグを洗う技術があるかを確認したほうがいいです。

 西アジア・中東地域のキリムの生産地では、靴のままキリムの上を歩くのは日常の事。そのため汚れたり擦れたりするのは当たりまえ。お洗濯での色移りや型くずれなども気にしない事が多く、ブラシでガンガン擦り洗いをして天日で乾かしています。そんなに雑な扱いをしていいの?と思いますが、古くなって柔らかくなったらクッションカバーなどにリメイクするのもアリ。細かい事は気にしない。これがトルコやイランなどの日常のスタイルなんですね。
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